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坂井家に行って数日後
ニュースで知った。
「坂井さんの家族と藍が亡くなったそうよ。どうも元恋人らしい」
元恋人…
違う!
あの時、見えてた物は…
最後まで話してたら何か変わってた?
変わってたなら…
話してたかった。
「碧、終わったことよ。……そう、言ってもあなたは無理なんでしょうね。あなたの力は強すぎる……こうなることもわかってたのにね……。碧、おじいちゃんとおばあちゃんの家は覚えてる?」
急に祖父母の家のことを聞かれ驚いた。
なに…?
〈神藤家は世の中に知れ渡ってる。碧を守りたいの。おばあちゃんの家なら大丈夫〉
そう母さんの心の声が聞こえた。
「……自然豊かな場所でしょ?俺はおじいちゃんとおばあちゃん家に行くことが決まった?化け物になったから?」
「違う!違うわ!誰も碧を化け物なんて言ってないわ!」
ウソだ!
母さんに俺の声なんて聞こえないから。
「……なんでも、いいよ……おじいちゃんとおばあちゃん家に行くから」
俺の一言で父さんの顔はホッとしてた。
俺は…父さんから怖がられる存在になったのか。
そうだよな…
父さんは兄さんに愛情をそそいでた。
母さんは俺に父さんの跡継ぎのために。
それは偽りの愛情だった。
俺じゃなく兄さんが力を持ってたらよかったんだ!
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