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真っ暗な夜へ
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SHRが終わってすぐ、目の前の三上が振り返るより先に後ろから頬をつつかれる。
「羽白。帰るよ。」
「え、…あ、うん。」
「おー今日は帰るの早いねんなぁ。そうや、羽白…」
「俺たち帰るから。」
「へ…っ待、…森宮……!」
話し始める三上を無視して森宮に手を引かれて行く。
森宮と三上を交互に見ながらアタフタしてしまう。
森宮なんかおかしい…?
「ごめん三上、また明日…っ」
「大丈夫やで、また明日なー!」
いつも通り笑う三上にほっとする。
それにしてもなんでこんなに森宮が急いでるのかわからない。
特に帰ってからのことは話して無かったし…
「森宮…?」
「あー…ごめん、羽白…俺なんかおかしいよなぁ…」
「え…?」
「三上と話してきていーよ。ごめん、無理やり引っ張ったりして。」
「…大丈夫。早く帰りたかった?」
「違うと思うんだけどさぁ。わかんない。今日は帰って勉強しよっか。…三上には明日俺から謝っとく。」
「わかった。」
森宮が顔を抑えて軽く頭を下げる。
…いつも通りだ。
少し引っかかるけど今は気にしないでおこう。
森宮に手を引かれたまま、まだ人の少ない通学路を帰っていく。
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