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小包
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――もしかして…稲田さんから!?
送り主は父親の会社名が記されているが、退職した者として書きにくかったのかもしれない。
ユキトは期待に胸を高鳴らせ、ちらっと机の横にある段ボール箱を見る。修学旅行のお土産を、稲田の実家に送ろうと準備していた最中だった。彼女は携帯を所持していないので本当の不意打ちサプライズだ。
「もー、俺が驚かせたかったのに…」
先を越されたユキトはぶつくさ言いながら、しかし顔はニヤけている。去年の誕生日も、何日も前から稲田は準備し「あと数日ですね!」と毎日カウントダウンしてくれた。
カッターで中身を切らないよう慎重に開ける。
「…DVD…?」
小さな箱には絵柄も何もない真っ白なDVDが一枚。割れないようにか、柔らかな綿の上に置かれていた。他には何もない。
不思議に思いつつも、ユキトはとりあえず観てみる事にした。ぱかりとケースを開ける。
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