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「いらっしゃいませ!」
某有名なうどん屋に入ると伊勢のいい声が聞こえて、少しテンションが上がる。
久々のうどんってのにもテンションが上がるし、なんと言っても大貴と一緒って所で一番舞い上がっている。
「何にしよっか」
八時半を過ぎようとしていた頃だったので空いていて、向かい合わせの席に座る。
大貴がメニューを広げて僕に見せてきた。
「ここ安いのに種類がいっぱいあって迷うな」
メニューを見ると種類がたくさん並べられていて、見れば見るほど迷う。
大貴も迷っているみたいでじっとメニューを見つめていた。
僕は悩んだ挙句、ぶっかけうどんにした。
「大貴決まった?」
「うん。ぶっかけ」
偶然にも同じ。なんか嬉しい。
些細な事にも嬉しくなっちゃう自分が馬鹿みたい。
大貴は意識してないのに自分ばっかり意識しちゃって恥ずかしい。
「僕もそれにしようと思ってたの」
お互い笑い合ってレジに進む。
「あ、僕かき揚げ食べたい」
レジの横に天ぷらが何種類か置いてあった。
僕はお皿に一つ野菜のかき揚げを乗せてからレジへ。
「だったら俺はエビ天にしよーっと」
大貴はエビ天を選んだ。
あー、僕エビ天も好きなんだよね。魚介類大好物。
レジを済ませて、席につく。
大貴も僕に続いて席についた。
「お水持ってくる」
僕は大貴を置いて給水コーナーへ向かった。
大貴のと自分のを二つ持って席に戻る。
「ありがとな」
大貴に渡すと微笑んでくれた。
僕はこの大貴の微笑む顔が大好きで、落ち着く。
無意識にじっと見つめてしまった。
「何?うどん伸びるよ」
大貴は「いただきます」と手を合わせて食べ始めた。
「あ、そうだねいただきます」
僕もそれに続く。
危ない、見惚れすぎた。
大貴の事を考えながら食べるうどんは全く味がしなかった。
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