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「そうか、それなら良いが……ん?どうかしたか?」
「会長、それだけじゃ足りませんよ」
会長が注文しようとしてたのは半人前のサラダ一つだけだ。
「会長には栄養が足りてません。つまり、貴方には半人前よりも1人前のサラダの方が今は適切です」
俺は会長が注文しようとしてたサラダの一人前を注文し、俺の端末を乗せて金まで払った。
「うっ、金まで払いやがった」
「残ったら俺が食べますよ」
「ふっ、本当にそこまで言われたら断れないな…」
会長は軽く笑った。俺は一瞬ドキッとした。イギリスの美しいご息女たちでも敵わない綺麗な微笑みだったからだ。
まるで天使の微笑みかと錯覚してしまった。しかし、一つ難点があるとすれば目元に出来たクマだろうか?
「お前、聞いてんのか!!?
こいつなんかよりも俺と一緒にいようぜ!さっきのは許してやるからさ。な?」
「蘭は優しいですね」
「そうだねぇ~。君は蘭ちゃんに感謝した方が良いよぉ~?」
「そうだぞ!こんな奴俺が懲らしめてやる!」
「いっ!」
マリモは会長の細い手首をギュと握り絞めるとそれを引っ張った。
「そろそろ、僕も限界だよ!北嶋蘭、会長様から手を離して!」
「はっ、生徒会長親衛隊隊長ごときが生意気やで……消えろや」
あれ?先程、俺を案内してくれた西条さんとは全然違う。何か事情があるのは察するが……んぅ、わからん。
「そうだよぉ~どうせ、会長には構ってもらえてない癖に生意気だよぉ?」
しかし、生徒会長親衛隊隊長とはなんだ?俺の周りにも似たような団体があったような気がしなくもないが……っ、あれか!?
『私たちは、カズキ様のファンクラブですわ!』
『今日も美しい。私と握手を!』
あぁ、アメリカのご令嬢たちのファンクラブと同じ原理か。
「か、会計様と庶務様には関係ないですから!」
会計様と庶務様?……と言うことは、西条さんと金髪は生徒会役員なのか?
じゃあ、この二人が仕事しないから会長がこんな状態になっているのか。でも、西条さんが何故?
「こんな奴こうしてやる!」
俺が色々なことを考えていると、北嶋は会長を思いっきり投げていた。さっきの隊長の子が会長様っ!と叫んでる声が大きく聞こえた。
ガラガラガラ!ガシャン!!
「はぁ、北嶋蘭、人を投げるのは流石にいけないと思うが?」
会長の下敷きになった男子生徒が声上げたて言った。その腕の腕章には“生徒執行部”の文字がある。
「弘人!どうしたんだ?久しぶりだな!」
「はぁ、これだから馬鹿はしょうがない。今日のところは早く引き下がった方が良いんじゃないのか?生徒会役員共」
「チッ、蘭行きますよ」
「そうだねぇ~なんか、しけちゃったわぁ~」
「そうやな…もう、どうでもええわ」
北嶋一行はその場を去った。それは当然のごとく西条さんも一緒にだ。結局、背の高い人は一回も話さずに終わったな。何者なんだろう?
そして少しざわめていている食堂で鳴ってしまったのだ。
プルプルプル、プルプルプル、プルプルプル
俺のケータイが!このタイミングだと父さんの可能性しかない。
ガチャ
「もしもし、今出れない状態なんですが…」
『いや、出てんじゃん』
「また、かけ直してきて下さい」
『お前が敬語とかどうしっピィ、プープープープープープー
父さんからの電話を切ってしまったぁぁああ!切腹で許してくれるかな?
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