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学校の放課後は、9月中旬に行われる文化祭の準備で持ちきりだった。
しかし、転校生で人と関わるのが苦手な俺と、面倒くさがりの凌真が準備に関わるわけもなく、俺たちは早々に皇の家に帰宅していた。
それに、俺には文化祭より重要なことがある。
それは賢斗が今病院に行っているということだ。
決意した日から二週間。俺は何の成長もなしに、この日を迎えてしまった。尻に玩具を挿れるどころか、洗浄さえできていない。
「はぁ......」
「修弥大丈夫?」
ほうきを持ってため息をついていると、横にいる瑞希が心配そうに顔を覗き込んできた。
「無理。知ってんだろ」
「しゅ、修弥は頑張ったよ!」
自分の部屋には鳴上もいるから、毎晩瑞希の部屋で練習をしていた。俺の悲鳴を何度も聞いた瑞希は、俺の努力を知っているはずだ。
「僕が手伝えれば良かったんだけど......そんなことしたら、賢斗様に怒られちゃうから......」
「いや別に手伝われても困るけど......」
賢斗がいないのをいいことに、俺たちはそんな会話ばかりしていた。そんな俺たちの背後に忍び寄る人物がいるとも気付かずに。
「なんか面白そうな話ししてんねー」
「「うわぁ!!」」
「詳しく知りたいなー」
相変わらずの無気力な話し方で、凌真がにこっと微笑んだ。
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