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何だか甘い雰囲気になってしまい、気恥ずかしくて離れようとするけど、ソファに押し倒されキスをされた。
「修弥、舌出せ」
「んっ」
おずおずと出した舌を荒々しく絡め取られ、賢斗の唾液を送り込まれる。
わざわざ唾液なんか送り込まれたのは初めてで驚いて、口の端から少しだけ漏れてしまった。
「飲め」
「んっ......んう......」
怖くはないけど鋭い目つきで見つめられ、口の中に残っていた液を飲んで、腕でベトベトな口を拭う。
......なんか、怒ってる?
思い当たる節なんて全くなくて、むしろさっきは褒めてくれたのに。
荒い賢斗に、俺は首を傾げる。
そんな俺の瞳が不安げだったのだろう。賢斗が俺の額にキスを落とす。
「怖かったか?」
「怖くはない、けど......何怒ってんの?」
「いや怒ってねえけど、なんか焦っちまった」
「は......?」
意味が分からないし、軽く笑う賢斗から焦りなんか感じない。だから、また首を傾げれば、賢斗が俺の髪に触れてきた。
「今朝、高杉に髪触られてただろ」
「は?そんなこと?ってか、高杉は瑞希と......」
高杉は瑞希のことが好きなんだから、焦る必要なんかない。
ていうか、そんなことでさっきもあんなに髪触ってきたのか。
「それは分かってるけど、今日はクラスメイトと仲良くなったろ?俺の知らないところで、そいつらに触れられると思うと、なんか耐えられなくなった」
「......さっきは褒めてくれたのに」
「ああ。分かってんだよ、自分勝手って。お前が周り見んのは良いことなのに、それに妬くなんてしょうもねえ」
「......」
本当にしょうもないし、重いやつ。
黙る俺に、賢斗は言葉を続ける。
「本当は、ちゃんとお前のこと応援してやりてぇんだよ。お前が楽しい毎日を送れるように、見守ってたいし、助けてもやりたい」
中学のとき出来なかった分も、と賢斗は付け加えた。
そんな賢斗に、俺は胸が痛くなる。
中学のときのこと、賢斗は少しも悪くないって、本当は分かってる。
悪いのは、あることないこと好き勝手言ってくる周りと、自分の行いだって分かってるんだ。
お前のせいで、って前に賢斗に言ってしまったこと、すごく後悔してる。
でも、ごめんなんて言葉を素直に言えなくて、俺は賢斗の手を握りしめた。
そんな俺に、賢斗は笑みを深めて「だから」と顔を近づけてくる。
「こういう時だけは修弥は俺のものだって、好き勝手させろ。悪いようにはしねえから」
「横暴だ......」
「好きだろ?こういうのも」
「.......ばか」
俺の悪口を笑って流した賢斗の唇が、俺のソレと重なった。
賢斗とこういう仲になるまで知らなかった、濃厚なキスが俺を夢中にさせる。
「んっ......んぅっ......ん」
舌を舐められ、歯列も歯茎も、口の中全部を犯されてるみたいだ。
「んむっ......んんっ........」
「可愛い、修弥......すげー好き」
俺は賢斗の動きに合わせるので精一杯なのに、どこに喋る余裕があるのか。
本当にむかつく。
こんなこと言ったら、お前はすごくむかつく緩んだ顔をするだろうから絶対言わないけど、俺だって早くお前に追いつきたいって必死なんだよ。ばか。
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