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「お帰りなさいませ、修弥様。すぐに夕食にいたしますか?湯船の用意もできておりますが」
「あ......いや、夕食で......」
「かしこまりました。上着をお預かりいたします」
「え、あ、うん」
帰るなり玄関で迎えられて、俺の口は引きつる。
もう何日もたったのに、全く慣れない。
いや、慣れないどころか......
「いい加減にしろ!気持ち悪い!!!」
気持ち悪い。気持ち悪い。気持ち悪い!
だって、あの賢斗だぞ!?
あの賢斗が俺に敬語使って、俺の世話してるんだぞ!?
「気持ち悪い、ですか?しかし私は、修弥様の執事でございますので......」
「だから何でだよ!意味が分からない!」
「ですから、明子様が雇ってくださって」
「だからって何で執事だよ!しかも俺の!!」
「それは明子様のご配慮かと」
「......っ」
母さんには鳴上と付き合っていることを言っていない。
だから良かれと思っているのだろう。
......鳴上は忙しくていないし。
これから二人暮らしするにあたって、今まで鳴上がしていた家の仕事の引き継ぎがあるらしい。
俺の専属のくせして家のことも色々やってたとか、あいつ忙しすぎだろ。
「鳴上さんがいない今、修弥様のお世話は私がさせていただきます。なんなりとお申し付けください」
にっこりと笑った賢斗に、頭が痛くなる俺だった。
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