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悪鬼襲来-4
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「で、何で鶴岡先輩がおじちゃんと一緒に居るの?」
「夜から悠夜くんとご飯行く約束しとってな、悠夜くんのクラスが終わるの待っとったら、学校で何か揉めとる言うやん」
「うん」
「そんで、見に行ったらえらいことになっとったんや。ほんまええもん見させてもろたわ。めっさ格好よかったんやで悠夜くん」
そうなんだ。
おじちゃんもカッコいいとことかあるんだ。
「凄かったんやで。こう、悠夜くんの手刀が翻ったかと思うと次の瞬間にはあのいけ好かん先輩が腰抜かして尻餅ついとったんや」
わざわざ手刀の実演つきで説明してくれる。
「そんでな『沢井流の極意は当てずして相手の戦意を削ぐ事にある』って台詞言うのがヒーローみたいで超かっこよかったんやで」
それは見たかった。
どうせなら鶴岡先輩も動画ぐらい撮っといてくれたらよかったのに。
「俺が毎日風紀室で心経書きながら、あの嫌みな先輩に天罰が下るように呪い掛けとったお陰かな~」
毎日の日課になってた般若心経、考える事はみんな一緒だ。
それにしても在学中の呪いが数年後にジワジワ効いて来るとか怖すぎるよ鶴岡先輩。
「仮にも僧侶になろうというやつが呪いとか言うんじゃない」
「へ~い」
「ところで、今から銀の奢りで焼き肉行くからお前も来ないか?」
「焼き肉……」
「何だ、焼き肉嫌いか?」
「そうじゃないけど……」
焼き肉嫌いな男子学生なんて聞いたことない。
むしろ、こんな日には焼き肉でも食べて景気をつけたい。
でも、鶴岡先輩とそこまで親しくない俺が奢って貰うのは何か違う気がして二の足を踏んでしまう。
「俺の事なら気にせんでええねんで。お馬さんがちょっと頑張ってくれたんやから」
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