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マアンナ
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あまり見ないでほしい、というエドの要望に応じて、俺はちょうど眠る時のように目を閉じたままベッドに横になっていた。
気を抜けば眠ってしまいそうなくらい静かな部屋の中、衣摺れの音だけが気怠く響いている。
既に全身は心地良い熱に浮かされ、腹の底でくつくつと何かが疼いていた。
が、お互いに午前中は無駄な体力を消耗したので、夜中くらいは楽にしていたいと...多分向こうも思っているだろう。
「もう少し、力抜いてもらってもいいですか」
「抜けって言われると難しいんだよ」
「....そうですね。すみません」
ぼそぼそと独り言のような短い会話の後、ぐっと自分の両脚が押し広げられた。エドの奴、器用に尻尾まで使ってやがるな.....などと雰囲気もクソもないどうでもいいことに意識を向けている間に濡れた冷たい指が滑り込んできて、ひゅうと喉が鳴った。
この前無理やり唾液を吸われたときは突然のことで混乱していたが、成る程こういう風なら気が楽だ。ただ身を任せていればいい。
弱い電流のような刺激が何度か背筋を伝い、その度に下半身が強張るのをエドが解そうとする。そんな単純な動作を幾度となく繰り返し、ついに薄く目を開けてしまう頃には、互いにもう我慢が効かないといったところだった。
それでも必死に堪え、懸命に口付けに留めておこうとする青年の姿はどこか滑稽ですらあり、加虐心を煽った。
湿っぽい熱気がこもった口内で舌を絡ませては離し、また歯列をなぞるようにして舐めてやる。
俺がされたみたいに、わざと音を立てて。
そうして彼の髪が艶を取り戻したのを確認すると、そっと唇を離して囁いた。
「わざわざ後ろまで弄ったんだ。...あとは、好きにして構わない」
ただ栄養を摂るだけなら、こんな風に指を突っ込まなくても良かったはずだ。なのにこいつはそれをした。
ならば、期待していると受け取るほかないだろう。
エドも俺の思惑に勘付いたか、絶えず動かしていた中指と人差し指をぴたりと静止させる。困ったような表情にできるだけ大人しい笑みを作って返せば、喉を鳴らした彼は少し俯いて、再び指先に力を込めた。
触れられた部分が熱い。じわりと薄い汗が滲む。
指の付け根まで入ったのか暫く指は同じところを細かく擦っていたが、やがて緩慢な動作で体の中から抜けていき、
代わりに別の異物感が襲ってきた。
「な、お前、はや....早い‼︎」
咄嗟に叫んだが聞き入れられず、重いものが奥のほうへ動いていく。内側が削られるようで気持ち悪い。
覆い被さってきたエドの背中に腕を回して爪を立てたが止める気はないようだ。
逆にじろりと睨みつけられて、観念した。自分から言っておいて怖気つくとは思わなかったが...諦めるほかない。
「痛くしませんから。怖くないですよ、大丈夫」
幼児をあやすような声色でそっと囁かれた言葉が、不思議と沁みた。俺は安心するような言葉が欲しかったのだろうか。自分がよく分からない。
腹の底でゆるゆると塊が動き、大きくなって、
その先端がおかしなところに突き当たった。
そこに僅かにものが当たるだけで、全身が鋭く跳ねる。
苦しい。苦しい苦しい苦しい。
早く終わってくれ。吐き気が辛い。
.........でも、まだ、もう少しこうしてほしいと思った。
疲れているのかおかしくなったのか知らないが、最近こういうのが多い。
自分の体が別の物にすり替わったようで怖くなる。縋るように目線をやったが、エドは黙って動いていた。
「...もう済みますから」
息苦しそうな掠れた声と一緒に、一番重い衝撃が響いた。
「ん、ぁあ、うあああッ⁉︎」
全身がガクンと震え、みっともない嬌声を残して意識が吹っ飛んだ。
ごめんなさい、というエドの呟きが頭上から届いた気がした。
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