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五人目
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どうにか離れる事が出来れば、糸を切る事が出来る。
「(意識が……ぼんやりしてきた……)」
「マスター!」
すると、誰かが店に入ってきた。
そこでロゼッタの意識が途切れた。
入ってきた男は、男と同じ服装をしていた。
「何してる?」
「げ……」
「ここに立ち寄るなって言ったよな?」
そう言って首を絞めていた男を蹴って沈めてしまった。
「案外呆気ないね。ごめんね?」
気絶した男の髪は黒かったけれど、蹴った男の髪はとても赤かった。
「コイツ、引き取るから。マスターのことはお願いするよ」
「……アンタ、ソイツの知り合い?」
「まさか!コイツと一緒にされるのは嫌だよ」
男はふっと笑ってイルに近付いた。
「確か、"イル"だよね?ロゼッタを頼んだよ」
「え」
男は黒髪の男を引きずって店を出て行った。
「……何、アイツ……」
ハッとして、イルはロゼッタに駆け寄った。
「マスター、マスター!!」
「こんにちはー……ってどうした!?」
「お客に首絞められた!イズ、マスターを運んで!」
「分かった!」
イルは男の出て行った方を見て呟いた
「誰、アイツ……」
この店の事を、"覚えている奴"なんていないはずなのに。
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