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episode.53 約束
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※回想続きます。
「は……?え?」
赤津が時計を見る。
「え、と……プレゼント、思い浮かばなかったので……」
もじもじと恥ずかしそうにしている恋。どういう格好か?
赤いリボンを首に巻いて、うさ耳を頭につけている。
明希と恋の力作(?)だ。
赤津は何も言わない。
「……明希ちゃんまで……?」
明希はというとこちらも赤いリボンを首に巻き、頭には猫耳。
「あ、俺はオマケですー。恋が1人じゃできないって言うので。」
「ぅ……るさいな!」
恋は耳まで真っ赤にしている。
「ぅ……あー!やっぱ気持ち悪いですね、ごめんなさい忘れてください。」
「……い。」
「え?」
「可愛い。何それ。俺の理性試してる?翔也、猫ちゃんお持ち帰りして。俺はうさちゃんテイクアウトで。」
「言われなくてもそのつもりー。」
「「……え?」」
なんだかよくわからないがかなりお気に召したらしい。
「ま、待ってください!俺はオマケだって言ってるのにー?!」
明希まで引っ張られて部屋に連れて行かれてしまう。
おかげでそのあとの恋と赤津の話も聞けない。
「明希ちゃん……もうなにそれ……可愛すぎ。」
部屋に入ると木之本にぎゅっと抱きしめられる。
「木之本さん……」
「ん。でも俺は我慢!」
木之本はさっと明希を離す。
「さてー!聞き耳でも立てようか?」
木之本はクスクスと笑いながらベットに座った。
明希は自分も言わなければならないんだ、と、強く強く思った。
もちろん、その晩は隣の部屋から喘ぎ声が聞こえていたのは、言うまでもない。
そして翌日は4人で赤津の誕生日を祝い、26日の朝。
「じゃあ、またな。」
赤津と木之本は仕事のため朝早く出た。
恋は明希を見送りに玄関に来ていた。
「恋、大丈夫?」
「うん。……言うって決めたし、明希も絶対言えよ。」
「うん、約束ね!」
まさかこの約束の数時間後。
明希の元に電話が入ることになろうとは、思いもしなかった。
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