アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
*48
-
23万アクセスありがとうございます!!
-----------------------------------------------------
〜恋side〜
深夜3時
「ゴホッゴホッ…ゲホッ…ゲホッゲホッ…」
夜中、止まらない咳に、恋は起こされた。
隣には寝ている琉がいて、起こさないように恋は体を丸めて必死に咳を堪える。
(苦しい…)
ヒューヒューと喉が鳴り、浅い呼吸を繰り返す。
「ゴホッ…ゴホッゴホッ…」
咳を堪えることも辛くて、ハァハァと荒い呼吸になる。
「恋、大丈夫か?」
いつの間にか琉が起きていたらしく、背中をさすってくれる。
「ハァ…はぁっ…はぁっ…」
「大丈夫だぞ。我慢しなくていいからな。」
「くるし…っ…りゅ、さん…くるしっ…」
「大丈夫、大丈夫だ。ゆっくり、ゆーっくり息吸って、息吐いて。」
「ゲホッゲホッ…ゴホッ…ゴホッ…」
熱が上がっているのか、顔が熱く、吐き気までする。
「きもちわるい…」
「トイレ行くか?」
恋は首を振る。
「熱計っとくか。」
琉は枕元に置いておいたのか、体温計を手にし、恋の脇に入れてくる。
少しひんやりとした感覚があり、すぐに自分の熱に溶け込む。
「…うーん…上がってるな…」
画面に映し出されている数字は40度くらいのようだ。
「薬も飲みすぎは良くないし…寝るしかないな。氷替えるか。」
琉はベットを抜け出し、1階に降りていく。
すぐに氷を手に戻ってきて、恋の体を冷やしていた、もうすでに溶けてしまったものと交換する。
額につけていたシートも交換してくれた。
「これ飲めるか?」
そう言って琉が見せてきたのはスポーツドリンク。
ペットボトルではなく、ゼリーなどが入っている吸うと中身が飲めるタイプのものだった。
「のむ…」
恋が体を起こそうとすると、琉が背中に腕を回してくれて、座った恋の背中を支えるように後ろに座ってくれた。
スポーツドリンクを飲んだら、咳をしていた先ほどより、喉が楽になった気がした。
「横になれるか?」
そう聞かれて、頷こうと思った。
だが恋の頭で考えていることと、心が感じていることは違うらしく、体は心に従って首を振った。
「でも寝ないと辛いだろ?」
「少しだけ…このまま…ぎゅってしててほしいです…」
出てきた言葉はなんだかとてもワガママな気がして、恋の目に涙が滲んだ。
「わかった。体勢辛くない?」
それなのに琉は、なんでもないことのようにすぐ受け入れて、恋の頭が琉の胸元に凭れられるようにして抱きしめてくれた。
「このまま寝てもいいからな。」
自分の体の方が熱いはずなのに、琉に抱きしめられると心も体も温かくなる。
琉は一定のリズムで背中を撫でてくれていて、恋はウトウトとし始めた。
「よしよし。大丈夫だからな。」
優しい声がして、恋はそっと目を閉じる。
目を閉じると睡魔が襲ってきて、ぎゅっと琉の服を握りしめて、恋は眠りに落ちた。
-----------------------------------------------------
〜琉side〜
「ゴホッ…ゴホッゴホッ…」
夜中、恋の咳が聞こえて琉は目を覚ました。
琉を起こさないように気遣っているのか、背中を丸めて必死に咳を堪えようとしている。
「恋、大丈夫か?」
そんな恋の背中をさすりながらそう声をかける。
ヒューヒューと辛そうに呼吸している。
「ハァ…はぁっ…はぁっ…」
「大丈夫だぞ。我慢しなくていいからな。」
「くるし…っ…りゅ、さん…くるしっ…」
「大丈夫、大丈夫だ。ゆっくり、ゆーっくり息吸って、息吐いて。」
「ゲホッゲホッ…ゴホッ…ゴホッ…」
熱が上がってしまったのか、顔が赤く、体もかなり熱い。
「きもちわるい…」
「トイレ行くか?」
恋は首を振る。
「熱計っとくか。」
琉は枕元に置いておいた体温計を手にし、恋の脇に入れる。
「…うーん…上がってるな…」
ピピッ、となった体温計を取り出し、画面を見ると40.1を指している。
「薬も飲みすぎは良くないし…寝るしかないな。氷替えるか。」
琉はベットを抜け出し、1階に降りていく。
すぐに氷を手に戻り、恋の体を冷やしていた、もうすでに溶けてしまったものと交換する。
額につけていたシートも交換すると、それが気持ちいいのか、少し表情が緩む。
「これ飲めるか?」
そう言って琉は恋にスポーツドリンクを渡す。
「のむ…」
恋が体を起こそうとするので、背中に腕を回し、座った恋の背中を支えるように後ろに座る。
「横になれるか?」
スポーツドリンクを飲み終えた恋にそう聞くと、首を横に振る。
「でも寝ないと辛いだろ?」
「少しだけ…このまま…ぎゅってしててほしいです…」
そう言う恋の目には涙が滲んでいて、不安なのか辛いのか、とにかくあまりいい状態ではなさそうだった。
「わかった。体勢辛くない?」
できるだけ優しく声をかけ、恋を腕の中に収める。
頭を胸元に凭れさせることができるように調整し、そっと抱きしめる。
「このまま寝てもいいからな。」
琉が一定のリズムで背中を撫でていると、恋はウトウトとし始めた。
「よしよし。大丈夫だからな。」
そう言ってやるとぎゅっと琉の服を握りしめて、恋は眠りに落ちた。
本当は横たわらせたほうがいいのだろうが、恋は琉に寄りかかり、スヤスヤと眠っている。動けば起こしてしまいそうで、手で布団を手繰り寄せ、恋と自分にかける。
そのまま琉もウトウトと微睡む。
時たま恋が咳き込み、起きるたびに、背中をさすってやり、トントンと背中を撫でてやる。
そうすれば恋は落ち着いて、また眠る。
結局朝まで、恋はあまり深い眠りにつけなかったようで、何度も目を覚ました。
琉もウトウトとしながら一晩過ごし、6時頃には少し落ち着いた恋をベットに横たえ、おかゆを作るべくキッチンに向かった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
245 / 832