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※軽いですが、GL要素があります。
〜恋side〜
6月30日
楽しかった新婚旅行から帰ってくると、琉も恋も仕事に追われることになった。
連休を取った分、埋め合わせをしなくてはならない。
「いらっしゃいませー!」
今日は日曜日で、Rはかなり混んでいる。
恋は今日は、新人のトレーニングをすることになっていた。
「よ、よろしくお願いしますっ!」
「よろしくお願いします。赤津といいます。」
「田中です。」
「じゃあ今日はまず、料理を運ぶことに慣れましょう。」
「はい!」
恋は5年ほど勤務しているため、この店舗ではかなり上の立場になる。
とはいえ、年齢はまだ、今年21歳になるという若さで、田中よりも年下だった。
「田中さん、その持ち方危ないですよ。」
「あっ、すいません!」
年上に指導する、というのはなかなか難しい。
コミュニケーションを取るのも一苦労だ。
そんな恋に助け舟を出してくれるのは。
「赤津さんも田中さんも固いよ!もっと笑顔!」
「松田さん!」
「田中さん初めましてー!松田です。」
明るい声、笑顔で挨拶をしてくれる松田。
来月には結婚を控えているらしく、幸せそうだった。
「初めまして!田中です。よろしくお願いします!」
松田のおかげか、その後は田中とのやりとりもスムーズにいって、無事、トレーニングは終了。
「お疲れー。」
「あ、お疲れ様です。」
松田の休憩と、恋の上がり時間が被り、クルールームで話を始めた。
「恋くん、新婚旅行はどうだったの?!」
ニヤニヤとしながらそう聞かれ、軽く小突かれる。
「楽しかったですよ。」
「いやー、いいねー!幸せそうだ!」
「松田さんも来月結婚するんですよね?」
「そうそう!よかったら夫婦で来てよ!」
「あー…俺は仕事なければいきますけど、琉さんは休み取れないかもしれないです。」
ドラマが終わったと思ったら、映画の撮影が始まったと琉が言っていた。
「あー、そっかぁ。今やテレビで見ない日はない!くらいの有名人だもんね。」
「はい…あ、そういえば、相手の方は女性なんですよね?」
「うん。そうだよー。」
「あの…すごい失礼かもしれないんですけど、松田さんは、妊娠…したいですか?」
恋が恐る恐るそう尋ねると、松田はきょとん、としてからケラケラと笑い出した。
「何が失礼なのよー!」
「いやだって…松田さんが男側かもしれないじゃないですか!」
「あっはは!まあそうだけどさぁ!気遣いすぎだよ!」
「そんなに笑わないでくださいよー…」
「ごめんごめん。で、なんだっけ?」
「松田さんは、妊娠、したいのかなぁって。」
「そりゃあね。子供欲しいよ。せっかく同性でも作れるようになったし。でも彼…まあ、彼女か。彼女のこともあるから、2人で話しながらね。」
「そうですよね。」
「恋くんは欲しいの?」
「…はい…というか、実は投薬も始めてて、つい最近…その…お、お尻が…濡れるように…なりました…」
後半は声がものすごく小さくなってしまった。
「そうなんだ!!えっ、でもそれって、器官ができたってこと?」
「旅行中になったんで、帰ってきてから病院行ったら、順調に器官ができてるって…」
「ほぉぉ!すごいね!よかったじゃん!恋くんも私と同じ立場ってわけね!」
「はい…」
「なんかあったら言ってよ。これでも28年女として生きてきたからさ。ちょっとくらいはアドバイスできるよ!」
ここで初めて、松田の年齢が28歳だと恋は知った。
「ありがとうございます。本当、松田さん頼もしい。」
「そう?あっ、そうだ!私も聞きたいことあるんだ。」
「なんですか?」
「…男の人のアレって、どこが気持ちいいの?」
「えぇ?!それは人それぞれなんじゃ…」
「えー、そうなの?」
「そうですよ。」
そんなこんなで、松田の休憩が終わるまでの間、恋と松田は女子トーク(下ネタ含む)をしたのだった。
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