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エスパーかよ
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彼女が、母と待ち合わせた公園に行くと言うことで、
半ば強引に引っ張られてそこに行った。
公園には、ほんとうにすぐについた。
…公園って言っても、ブランコ2つと砂場だけのちいさな公園だ。
「さて、と。
キミはひとりでこんな遅くまで、
一体なんであんな人気の無い所ほっつき歩いてたのかね?」
持っていたリュックサックを"どすんっ"と足元におろし、
ブランコに座った彼女がきいてきた。
「…まぁ、べつに言いたくなきゃ、言わなくてもいいけど」
深入りするつもりは無い、と言うように言ってるけど、
おれからも1つ言わせてくれ。
何でおまえもあそこにいたんだ!?
人気の無い所にいたのはお互い同じだ。
…その考えがわかったかのように彼女は言った。
「ちなみに自分は、学校のクラブ活動で今日は遅くなったんだけど、
帰るところにヘンな集団がいたから気になって後追っただけ。いつもはあんな中道行かない」
いや、危ないだろ!
キッパリと、なぜか堂々としている彼女に、思わず内心ツッコミをいれる。
はぁ、とため息をついて彼女の隣のブランコに腰をおろした。
キィ
鉄の鎖が、キシんだ音をあげる。
「ちょっと考え事してたら、よくわかんない所に来ちゃって…」
初対面のひとに話すのもどうかと思ったが、向こうからきいてきたし、
おれは他人の考えもきいてみたくなったので少し話すことにした。
「ふぅん?考え事ついてゆうって人のこと?」
「!?」
なんで!?
コイツ優の知り合い?エスパーか!?
「あ、いや、ちがうちがう」
鎖を握っていた右手を離すと、彼女は顔の前でそれを左右に振る。
「いや、さっき?借りたケータイ。思いっきり切ったヤツ。
表示に優しいって漢字かかれてたから、そーかなって思って。ごめん。なんか。」
…このコ怖いんですけど。まじで。
でも謝ってるし、悪い…人では無いんだよね?
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