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実家4
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やっと、実家の近くの川に着いた。
一瞬で着くハズなのに、変なやり取りしてたせいで、ちょっと遅くなっちまったじゃねぇかよ。
つーかなんかもう、水への移動については、疑問に思うのをやめた!
考えるのがめんどくせぇからな!
そして、少し歩いて実家の前に着いた。
たまに帰っているから、そこまで久しぶりってわけじゃないのに、妙に緊張してる…。
門の前で立ち尽くす俺に、ニックスがそっと寄って来て、ごく自然に、手をつないで来た。
「雪也、心配しなくて大丈夫だよ。行こう?」
その手を振りほどこうと思うどころか、心強く感じた。
ニックスに触れていることで落ち着く。
インターホンを押すと、すぐに母親が飛び出て来た。
「いらっしゃい。ニックスさん、初めまして。雪也の母です。」
「初めまして。お義母さま。」
「あらぁ、もうすっかり仲良しなのね。」
俺は、なんのことか一瞬わからなかったけど、手をつないでいたことを思い出した。
「っ!!こ、これは!ちげぇから!」
バッと、慌てて手を離す。
母さんにいきなり、こんな恥ずかしいところ見られるなんて、穴があったら入りたい…。
「いいのよ。仲良しでうれしいんだから。こんな所にいないで、早く上がって。」
お茶を淹れに台所に行った母さんは、なんか本当にうれしそうで、鼻歌でも出そうな感じだった。
とりあえず、ニックスとソファに座る。
「雪也はここで育ったんだね。なんか感動しちゃうなぁ。」
勝手に感動してろ!
それも、今日までだからな!
母さんが、お茶を持って戻って来た。
「ニックスさんが想像以上にステキな方で、ビックリしちゃったわぁ。雪也、良かったわね〜。もう2人は仲良しみたいだし。うふふ。」
いやいや、おかしいだろ。
うふふ、じゃねぇし!
なんでそんなうれしそうに笑ってんだよ!
ここに着いた時から、母さんの様子見て、なんか嫌な予感はしていたけど…
やっぱり、俺だけがなんも知らなかったってことか…。
家族に騙されてたってことかよ…。
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