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晴。
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「晴くんの心の傷はなかなか塞がらなくてね…
晴くんはいろいろ苦労をしてきたから…」
「…確かに昨日今日とハルと話していていろいろハルの話す言葉に違和感はありました…でもハルが障がいを持っているなんて気づきませんでした…」
「そうだね…でも大分はじめよりは良くなった方なんだよ。晴くんは本当によく笑ういい子なんだけれど…嫌な言葉に敏感でね…自分が邪魔だと感じたら何をするか分からないんだ…」
…何をするか分からない…
その言葉がとても怖く感じた
……自殺…とか…
「そう…なんですか…」
「前橋さんはこれからも晴くんと仲良くしていくつもり?」
「していきます。ハルがいると楽しいんですよ
昨日も俺の目を気遣っておにぎりを作ってくれて…」
「そっか…」
横澤先生の安心したような嬉しそうな声が聞こえた。
「もし2人が良ければカウンセリングの日にちを一緒にしようか」
「良いんですか?俺はお願いしたいです」
「じゃぁ後で晴くんにも聞いてみよう。その方がきっと晴くんも嬉しいと思うよ」
「ハルがですか…?」
「あぁ、前橋さんといる時の晴くんは本当の笑顔で笑っている。前橋さんも晴くんの話をするととても幸せそうな顔をしているよ」
俺が…?
気付かなかった、無理して笑おうとすると意識をするけど
自然に笑うのは意識をしてないから分からない…。
でも俺は嬉しいんだ…ハルといるのが…
ーーーーーー
「もうこんな時間かハルくんが待っているからね
そろそろ終わろうか」
「はい」
今日ははやめに終わった
先生もいろいろ気遣ってくれてるんだな…ありがたい
-ガラッ-
扉の開く音がすると
急に前に重みがかかった
「透!おかえりっ」
「ただいまハル」
俺が頭を撫で撫でしてやると「ふふっ」という
ハルの嬉しそうな声が聞こえた。
こんな俺がハルの支えになってやれるかな…
少しでもハルが俺といて安心できていたら良いな…
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