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本日は晴天なり。(篤哉)
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ケータイを見られると思って、焦ってコウを突き飛ばしてしまった...
この間の一件のあと、コウはどうもぎこちない。
気にしてるんだろうか?
やっぱり、気にしてるのかな??
それとも、『運命の番』について
詳しく調べるつもりなのだろうか?
レポート書いてたくらいだし、半端なところで終われないって言うことはよくわかってるつもりだ。
コウが、俺の仕事に理解を示してくれてる様に、
俺だってコウの夢は、立派だと思っている。
『わからないから困っているΩを助けたい。』
って、高校卒業間際に、教えてくれた。
コウの夢。
『オメガ専用カウンセラー』
学べる大学も限られているため、
学力がどーのこうのは、大変そうだった。
そんな風に、頑張っているんだから
応援したい。
応援はしたいけど...
『運命の番』の話となれば別だ。
αは、運命の番に出会ったところで
特になにも起きない。
Ωのように拒絶反応が出たり、
どうしてもその子だけじゃないといけない。
なんてことにはなりはしない。
他のΩと関係を持ち続けるのも、番続けるのも
簡単なことだ。
けど、Ωは違う。
出会ったら最後。その人しか体が受付なくなる。
コウがもしそうなってしまったとしても、
知らなければ、体調のせいにしてしまえる。
コウを手放さないですむんだ。
それなら、いっそのこと...
――ピコパコピコン
あぁ、電話。
今日は良く鳴るね。
「もしもし。」
「篤哉くん、はやく帰ってきてよ。」
「あー、はいはい。わかったから。」
電話の先の甘ったるい声に顔をしかめる。
運命なんて、なくなってしまえばいい。
俺は、心底自分の運命が嫌いだ。
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