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お誘い
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「………ん?健太郎からメールきてたのか」
職場の昼休みが終わるかというころ、食事を終えた佐藤がボーっとしてるといつの間にか携帯に着信が届いていた。
ちょっとだけドキドキしながらメールを受信すると、さっそく中身を拝見する。
From 健太郎
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Sub 20×× 11/23 8:19
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今度の日曜日
ひまですか?
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単調な文章に、あいつらしいと苦笑する。
このたった二行を打つのにどれだけ健太郎が苦労して推敲を重ねたのか、見るだけでなんとなく察せられた。
素早く「了解」と返信すると、借りたい本を持ってきた生徒がいぶかしげに佐藤を見つめていた。
「先生、なににやけてんすか」
「はあ?にやけてねーし」
そう言い返す口角もいやらしくつり上げっているので説得力は皆無だ。
「いやめちゃにやけてるじゃないっすか。彼女っすか?」
「んーまあそんなところかな。惚気聞いてくれんの?」
「絶対嫌っすね」
嫌そうな表情をして本をつきだすと、佐藤はいつもより張りのある動作でそれを受け取って借り出し手続きを行う。
あー、早く日曜日になんねえかな。
週末に楽しみを置いて、佐藤はさっさと仕事を片づけることにした。
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