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学校新聞なんて老眼鏡の度合わせに使うもの
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シュウさんがとっても良い香りのコロンをつけてきた翌日。
学校の掲示板に張り出された、学校新聞にはシュウさんの熱愛報道がデカデカと書かれていた。
やれ、お相手はお隣の女子校のお嬢様だの、大人の女社長だの。ある事がない推測が好き放題に書かれていた。
中にはでっちあげの『朝帰りしてくるのをみた』なんて証言まであるのだから、一回この発言をした奴の顔を拝んだ上で殴り飛ばしたい。
シュウさんがそんなことするはずないだろう。
俺はみんなが注目して集まっている掲示板の前に躍り出ると、その学校新聞をビリィッ!と破いた。
突然現れた俺がそんな事をするものだから、周りは当然ア然。
今こそ、この容姿を活用すべきところだろう。
「....僕たちの、僕の会長はこんな事しませんっ」
瞳を潤ませて、如何にも気弱で可憐な副会長が頑張りましたって雰囲気を出せた。
周りは『あぁ....』と何かを察したかのようにバツが悪そうに散って行った。
今ので大方、俺がシュウさんの恋人だと思ったのだろう。
変な女が噂されるよりはマシだ。むしろ俺得だ。
俺は誰もいなくなった掲示板の前で、ウンウンと頷いた。
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