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少年の初恋 2
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次の瞬間僕がいるのは木や草ばかりの場所。
森の中だ。
パパの魔力を使って城の中からこの森までワープしたのだ。
魔法を使ってるのが人間にバレるとまずいから人気のない場所にワープしなきゃダメなのだと前にパパから教わった。
「ねぇ、今日はどこに来たの?」
「ここは魔王城から一番遠い人間の街だ。あそこに大きなお城があるだろ?あれが人間の王様が暮らすお城で、今日は城下町で勇者を決めるお祭りがあるんだ。」
パパの指さす方を見れば街には屋台が沢山出ていて人間達で賑わっている。
お祭り、楽しそうだな…
でも勇者を決めるお祭りってなんだろう。
「ねぇ、勇者ってなぁに?」
「うーん。パパ達の敵、かな。勇者は魔王を倒しに来るんだ。ニーナも大きくなってパパのあとを継いだら勇者と戦わなきゃいけなくなる。」
「どうして?僕戦いたくないよ…」
「仕方がないんだよ。魔族と人間は一緒には暮らせないからね。」
パパは悲しい顔をして僕の額にキスをした。
「ごめんね、ニーナ。」
そう言ってパパは僕の手を引いて街の方へ降りていった。
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