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8接触
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------4時間目の終わりを告げるチャイムが鳴ると同時に僕は通学鞄を抱えて教室を出た。
こういう時廊下側一番後ろという席が役に立つ。誰にも気付かれずにすっと出ていける。絡まれる回数が減る事に越した事はないのだ。昼休みくらいは静かに過ごしたいし。
そういえば4時間目の授業に佐久良さんが出席していなかった。例のごとく3時間目終わりは逃げる様にトイレへ行ってしまったため、休み時間の間に佐久良さんがどこへ行ったのかは知らないが、サボるなんて事はないと思う。きっと急に具合が悪くなって保健室にでもいったんだろう。
うちの学校の校舎は四階建てで、その一番上は音楽室やら美術室などの特別教室が多くて昼休みはあまり人が集まらない場所。反対に一階は売店があるため人でごった返す。
現実から急に遠のいた様に静まり返った四階の東棟一番奥の空き教室は僕のお気に入りの場所。お昼休みはきまってここに来てお弁当を食べる。ここなら不良くんたちも来ないし静かだし至れり尽くせり。少し埃っぽいのが欠点だが、三年もいると慣れてしまった。
四階へ続く階段をゆっくりと上がる。空き教室はこの階段の並び、すぐ真横。
僕は何も考えず、いつもの様にガラガラと扉を開けた。
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