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神隠し…か。
神様なんてものは本当に存在しているのだろうか。
でもなあ、あんな経験しちゃった後だし…
以前ならば、そんな思想上の存在を知りはしていても、そこまで気にする事は無かっただろう。
だが、今ならば神様…とまでいかなくても少しはそういった類のもの─例えば幽霊などの存在はあるのでないかとさえ思い始めていた。
苦手だから出来ればあんまり考えたくないけど……
「おや、もう休憩は終わりのようですね。もうひと踏ん張り、頑張りましょう」
「さてと、それじゃあ行くか」
「そうですね…って、うわ!!」
休憩室を出て行く2人を追おうと立ち上がると、椅子の脚に足が引っかかり、ビターンと転んでしまった。
「おいおい大丈夫か?」
「す、すみません…」
吉田さんの手を掴み、立ち上がる。
おでこ打った…
「相変わらず久住くんはそそっかしいですねえ」
「全くだ。どうせ今日もバケツひっくり返したんだろ?」
「あはは…。あ、でもちゃんとそれを見越して水の量はすくなくしておきましたよ」
「久住くん…それは少し努力の方向が違うと思いますよ?」
「え…そ、そうですか?」
山田さんに「しっかりしろよ」と背中をバシバシ叩かれながら、休憩室を後にしたのだった。
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