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素の自分3
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「は...な、な...っ......んなこと、するわけねぇだろ!」
杉野は一瞬だけ驚いた顔をして、すぐにいつもの無表情に戻った。
「いや、してたんだって。おら」
杉野が自分の袖を肘の下くらいまで上げてオレに見せてくる。
その腕には確かに長時間押し付けられたような跡がくっきり残っていた。
「は?は...?」
羞恥でさらに顔が熱くなる。
顔に一気に血が集まったせいでくらっと立ちくらみがし、フラフラと左右に揺れ、ガクッと膝が曲がった。
いつの間にか近くに来ていたのか、杉野が片手でオレの体を支える。
.........オレさっきからくそダセェ。
「大人しくしとけよ。まだ熱下がってねんだから。倒れた拍子に肩でもぶつけたらどうすんだ」
「.........倒れねぇよくそが。子供扱いすんな...肩だって別に何ともねぇし」
あ.........れ?今......声に出てた?
「あっそ、まあいいけど、その肩折れてんぞ。動かせるって事は神経まではいってねぇと思うけど、あと数ミリってとこだろうな。たぶん骨も1部剥がれてんじゃねぇのか」
「は.........?嘘だろ.........?」
確かにいつもより痛みがひくのが遅いなとは思ってたけどまさかそこまで酷い怪我になっているなんて思わなかった。
自分の腕を信じられない思いで見るのと同時にあの男への恐怖心がより一層強まり、指先が微かに震える。
「てか、素のお前ってそんななのな」
は?と顔を上げると杉野の顔が思ったよりずっと近くにあり、息がかかりそうな距離にびくっと肩が跳ねた。
そして杉野に支えられたままだった事に気付き、慌てて胸を押し返して2.3歩下がる。
「そっちの方がいいよお前」
「は......何言って...」
「素の方がいいっつってんの」
一々説明させんなとでも言いたげな杉野を思い切り睨む。
.........んなこと...初めて言われたっつーの。
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