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プライドvsプライド -3
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しかしこのままでは問題が分からない。
達に分からない姿を見せることはプライドが
許さないことだったが、それ以上にまた達に
勉強を教えてもらいたいという自分が
とても強くなって、自然と口を開いた。
「…さっさと教えやがれクソ野郎」
俺なりの、精一杯のお願い。
「……ほんと可愛くねぇなお前」
窓を向いていた達はこちらを振り返ると
少しけだるげにそう言って、ふぅ、と息を
一つ吐いてからもう一度此方に身を寄せてきた。
達の香りがする。
香水でも柔軟剤でもなんでもなく、
達自身の匂い。大好きな匂い。
目の前にあるその横顔は
どんな俳優よりも格好良くて
俺の胸の鼓動を早める。
ああ、もう一度お前に触れたいよ…。
友達を超えて好きだったのは本当だが、
それがどういう意味なのかは自分でもよく
分かっていなかった。
達を、友達として自分だけのものにしたいと
思うほどに好きなのか。
それとも達を……抱きたいと思っていたのか。
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