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「だあぁぁーーーーっ!!!
何で当たらへんねんっ!あんだけ祈ったのに…」
「…いや、一回620円のくじをフィギュア狙いで回すのに手持ちが1500円って少な過ぎんだろ…。
でもほら、そのコースター当たったんだろ?」
「そうっ!ほら見てチョー可愛いやろ♡」
渋々、近くのゲーセンで弘のくじ引きに付き合ってやった所、大したものは当たらなかった。しかし弘は自分の好きなキャラのコースターが当たり上機嫌だ。
「へー、…まぁ、うん。俺はもっと成長してる身体の方が好きだけどな」
「ちゃうやん!?大人なのに幼いボディに小悪魔チックなあざとい振る舞い!そんな女が敵に負けた時の絶望した顔がまたそそるねん!
きっと乳首はピンク色やなぁ…♡んで、間違いなくパイパンや。」
「身体は別として、絶望した顔ってのは確かに良いな」
「やろ~♡」
こうなった弘は止められないなと思いつつ、適当にあしらいながら何か面白いゲーム機はないかとあたりを見渡すと、自分と同じ制服の影に目が止まった。
「…ん?」
別に俺と同じ学校の奴がここにいるのは珍しい事じゃないが、歩く度にサラリと揺れる黒髪に纏う普通ではない雰囲気を感じ、目で追う。
「でな!ろっぴぃちゃんの魅力ってのはもう1つあって、敵と戦う武器が………………あれ?どしたん」
「ん?あいつ知ってる?」
「どれ?……………あ!!」
「うるせぇ…!耳元で叫ぶなよ」
「あれ、噂の氷鉋(ひがの)先輩やん、知らんの圭哉!?」
氷鉋?
氷鉋、ひがの……………あ、何日か前に転校してきた3年生の男子ってクラスの奴が騒いでたような。
3年でこんな時期に転校してくるって、絶対に訳アリだろ……
見たことはないけど整った顔した奴だって噂らしい。俺の学校は美男美女が多いとこだし、その中で噂になるならよっぽどなんだろう。
「思い出したん!?ちょっと、追いかけてみよーや」
「はぁ?追いかけても何も面白いもんねーだろ」
「だって世紀の美人やで?どんな顔か拝みたいやん~。清楚系か、可愛い系か、エロい系か…」
「お前、本当に男女お構い無しだよな」
「綺麗なもんは男でも女でも見てて幸せやん」
「はいはい。ほら、氷鉋さん行ったぞ」
それだけ周りに騒がれる転校生ってのがどれ程の美人顔なのか見てやろうと興味が湧き、俺達はゲーム機に隠れながら氷鉋さんの黒髪を追った。
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