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虎汰郎side
扉が開く音とともに目を開けた。
すぐに目に飛び込んできたのは真っ赤な頭。
確か友達が言ってた有名な不良とか言う人だ。なりふり構わず相手を必要以上に痛めつけたりする酷い人だとか。
まさか、俺もやられる…
と思ったら
その人が三年生の不良を蹴った。
かっけぇー。
じーとその人を見つめていると、目があった。
「あ、えっと……」
ぽすん
頭に手が乗っかる。
「もう大丈夫だ」
真っ直ぐな目をしてその人は言った。
そこからは一瞬だった。
「ほら、手貸せ」
一年生の不良も帰った後も足に力が入らなかった俺はその人に引き起こされた。
名前は確か、
「間瀬、一夜」
「俺のこと知ってんのか」
「え、あ、はい」
「ふーん、じゃ」
「あ、あの!お、俺には何もしないんですか?」
「は?何もしねぇよ。俺は必要なケンカしかしない。理由がない限り殴ったりしない」
意外だった。噂とは全然違った。
「優しいんですね」
「こんくらい当たり前だろ」
これが俺と間瀬さんとの出会い。
きっとこのときから間瀬さんを好きになってた。
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