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不思議な後輩 3
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必死に背伸びしようと爪先立ちになるが、
再び腰に激痛が走り思わずしゃがんでしまう。
「...っ、た...」
息を吸うのにも痛みが走って、
涙目になりながら痛みが過ぎ去るのを待っていた。
ようやく少し楽になってきたところで再びふらふらと立ち上がり、上履きに手を伸ばす。
「う...、っん、」
唸りながら爪先立ちで手を伸ばし続けた、
あと少し、あと少しなんだけど...。
そう思った矢先パッと横から手が伸び、
上履きは取られてしまった。
硝子は愕然とし、そのままの状態でそちらを見ると
そこには茶髪の生徒が立っていた。
制服も着崩され耳には校則違反のピアスがいくつも開いていて、見るからに不良と思しき生徒だ。
そんな人種とは一切関わりがなかった硝子は一瞬どきりとしてしまったが、よく見ると見覚えがある。
誰だったか、と目を細める。
「雛瀬先輩、おはようござい、ます」
生徒は目を泳がせながら小さな声で挨拶をした。
その声で、硝子は彼のことを思い出す。
.....伊積恭介だ。
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