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贅の限界値 8
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暫くそのままでいると、
静かにドアが開く音がして硝子は顔を上げた。
「先輩!?なんでそんなとこに...」
ようやくクリアーな視界で見ることができた恭介は
制服姿のままお盆を両手で抱えていた。
それを机の上に置くと硝子を抱え上げてまたベッドに戻されてしまう。
「ダメだよ...こんな、いいとこ、に寝られな..」
「...俺のベッドじゃ嫌かもだけど
ここしか寝るとこないので我慢してください」
なんと恭介のベッドだったらしい。
なおの事使うわけにはいかなかったが、
ベッドに座らされ無理矢理布団を被せられてしまった。
「この家俺しか使ってないんで。遠慮せずに」
彼はそう言って肩を竦めて笑った。
どことなくその寂しそうな笑顔に
硝子はこれ以上わがままを言ってはいけない気がして
黙って従うことにした。
恭介はお盆を持ってきて硝子に見せてくれた。
「ありあわせで申し訳ないんですが、食べれそうですか?」
お盆の上には湯気が立ち上る白くて柔らかいご飯のようなものや、美しくカットされたりんごや、なんだかよくわからないが綺麗な色の透明の物体やらが置かれ
硝子は思わずじっと見つめてしまった。
「嫌いなものとか..」
そう言われるがそもそも食べたこともないものもあって
硝子は首を振った。
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