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「あ、おはよう麻見」
寝室から顔を覗かせる俺に気付いた篝は、珈琲を両手に持ったまま此方に視線を寄せた。
朝から爽やかな彼の笑顔にドキリと心臓が軋む。
黒のカフェエプロンがとても良く似合っていて、やっぱりイケメンだなあなんて思ったりして。
「……おはよう。俺…昨日…」
「ああ、昨日ね。麻見、酔っ払っちゃったみたいで抱きついたまま寝ちゃったから、ベッドに寝かせたんだ。俺はソファーで寝たし、勿論何もしてないから安心して」
そうだ……。
昨日、急に篝に抱きつきたくなって、抱きついたら安心していつの間にか寝てしまったのだと昨夜の出来事を思い出す。
抱きついた上に、そのまま寝てしまうとは……
とんでも無い自分の失態に思わず額を押さえる。
「……ごめん、迷惑かけて…」
「全然。寧ろ、俺的には役得かなって思ってるくらいだから気にしないで。朝ご飯作ったんだけど食べられそう?」
「ん……ありがとう、食べる」
篝は、やっぱり優しくて。
俺の失態も気にすること無く接してくれた。
それどころか、朝食まで用意してくれるとは。
……やっぱり、天は篝に三物は余裕で与えているに違いない。
篝に即され、ダイニングチェアに腰を下ろす。
俺の部屋にも同じくダイニングキッチンがあるが、
テーブルも椅子も置いておらず、自炊も殆どしない為、大概はキッチンで立ったまま食べるか若しくはリビングのソファーに座って食べるかのどちらかだ。
その点、彼は俺と違ってしっかりしていると思う。
また篝の意外な一面が垣間見えて、何となく嬉しくなった。
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