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夕暮れ、昼下がりとそらるさん。④
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店を出て、僕の家に向かう。
隣はそらるさんの家。近くでいて、遠い。
今日の夜、また連絡してみようかな…。
いつもの、路地を曲がる。
昨日は、ここを通りながらそらるさんとおしゃべりしたっけ。
あれ、そらるさんがいる。
なんで、いるの?
だってそらるさんはもう帰っ……
夢…?
ちがう!夢じゃない、!
「そらるさん!!!」
僕は走ってそらるさんに近づいた。
「…ま、ふ…?」
そらるさんの弱々しいか細い声が聞こえてきて、僕が近づこうとすると、
それよりも先に、そらるさんがもたれかかるようにして倒れ込んできた。
「そら…!?そらるさん!!」
僕が叫ぶと、
「大丈、大丈夫だから…落ち着けって…」
そらるさんは落ち着いたように、でも熱っぽい声でそう言って…
─────帰るぞ、まふ。
そう言ってくれた。
ああ、そうだ。これだ、僕が聞きたかったのは。
「はい」
僕はそう言って、そらるさんを支えながら家に帰った。
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