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はだかの王子様10
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僕の執事さんは、キラキラと輝いている。
そんなことないですよって彼は困ったように笑うけれど、彼の動作一つ一つが綺麗でカッコ良くて、僕はドキドキしてる。
「ライル様?」
「っ…はいっ!」
ぼんやりと鏡ごしにエドワードさんを見つめていると、目が合って笑われてしまった。
「さぁ、お待たせ致しました」
首元にかけてあった白い布がフワリと外され、今までエドワードさんに見とれていた僕は、別人のような自分が写る鏡をまじまじと見つめた。
「これが…僕?」
長くボサボサだった髪は短く切り揃えられ、目元まで隠していた前髪なんかもさっぱりとしている。
「よくお似合いですよ」
「ほ、本当ですかっ//?」
動く度に首が涼しい。
「えぇ」
「っ//」
エドワードさんに言われるとなんだかすごく嬉しかった。
「ふふっ、ライル様。これで終わりではありませんよ?」
「えっ?」
「ライル様の大切なお誕生会でございますから。お洋服を」
エドワードさんから手渡されたそれは、キラキラと輝く真っ白な王家の正装だった。
至る所に銀の美しい刺繍が施されている。
「っ…すごい!これ、いつの間に?」
「あなた様の美しい漆黒の御髪よく映えるかと思いまして」
そう言って笑ったエドワードさんを見て、僕は、やっぱりこの人は本物の魔法使いさんなのだと確信した。
「っ…ありがとうございます」
彼は僕に、至極素敵な魔法をかけてくれた。
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