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目覚め(遥side)
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目を覚ますと、そこは仮眠室だった。
残業に追われていた頃に、
仮眠室を何度か利用したことがある。
仮眠室は学校で例えると保健室のような部屋だ。保健室らしさはない。
何方かと言えばネットカフェのような感じで、
衝立で遮られた中にベッドとサイドテーブルが
置かれている。
僕はキョロキョロと視線を彷徨わせた。
すると、扉がガラッと開いて
1人の男性が入ってきた。
「大丈夫かしら?」と男性にしては
少し高めの声が聞こえる。
その声に「大丈夫です。」と返事をして
起き上がると、また軽い眩暈を感じた。
「あの。貴方は...?」
恐る恐るそう聞くと、
「アタシは三浦善人。蒼羽の同僚よ。」と男性が言うので、どうしてここにいるのかと聞いた。
「蒼羽に頼まれたのよ。
部下が倒れたから看病して欲しいって。
アタシだって暇じゃないのにね。」
長く息を吐くように、善人さんは言う。
やっぱり、部長は僕に会いたくないんだ。
仕事が減って負担は軽くなったけど、
多分部長は僕を許してない。
だって、仕事をしていると思っていた部下が
自慰行為をしていたのだ。
しかも勤務中に、オフィスで。
僕が部長の立場でも許さないだろうな。
しかも新人社員だし。
後ろ向きなことを考えたら止まらなくなって、
僕は長い長い溜息をついた。
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