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紫色の行動。
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紫
どう見ても、あの笑顔は空っぽだった。
顔は一応、笑みの形となっていたけれど、
瞳には何もなかった。
「くそ、気になってしょうがねぇ。」
友人と昼飯を食い終わった俺は一年教室前の廊下を歩いていた。
会いに行く勇気なんてものはない。
話しかけるなんてもっての他。だけど、
「気になる………。」
「あーくそっ!佐紀ちゃんいねーじゃん!」
「教室にもいなかったよなー。」
俺の後ろを歩いていた男達が落胆の色を滲ませた声を出した。
佐紀…確か、アイツの名前だったな。
後ろの奴らも佐紀目当て、あいつはそんなに魅力があるのか?
あの写真を見て、確かに可愛いし可憐だと感じた。
だけど白。空っぽだ。
仮面を綺麗に張り付けた美少年。
男子校の美少年転校生。
アイツはその二つを器用に使い分けている。
「屋上……行こ。」
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