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やくそくげんまん
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じゃあなんで嘯いてタオルとシャツを持っていったんだ?
と明日真はブツブツと一人で呟いている。
その時、優典の黒エプロンを何かがつんつんと引っ張る。
うん?と優典が引っ張っている方に視線をやると、そこにはさっき急に席を立ってしまった子供がいた。
視線を合わせるため優典がしゃがみ込む。
「…さっきはごめんなさい。ゆーすけくんだいじょうぶだった?」
瞳にいっぱい涙を溜めた子供の涙を優典は笑顔を作って、ハンカチで拭き取ってやる。
「心配してくれてありがとう。僕はもう大丈夫だよ。あそこにいるお兄ちゃんがタオルと新しいシャツを持ってきてくれたからね。だからもう気になくてもいいよ。でも前を見ずに立ったら駄目だよ?約束出来るかな?」
優典が出来るだけ優しい声音で言って小指を差し出すと、子供は大きく頷いて小指を絡ませてくる。
約束げんまーん!と歌ってから子供との小指を勢いよく離した。
約束してくれた子供の頭を撫でてから優典は立ち上がる。
「よし!今日は特別大サービスで食後にアイスクリームつけちゃうぞ!!」
子供は両手を挙げて大喜びだ。
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