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謀った
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やったー!これで少しは楽できるぞー!と素直に喜べないのが優典の性格だ。
優典はこのお金をどうするか真剣に考えた結果、宇榮原を正社員として雇うことに決めた。
ちゃんと宇榮原に働いてもらった分は、ちゃんとカフェ・リノだから出す。
出すといってもバイト代しか出せないが、そのバイト代を社員の額に上乗せする。
その社員の額が寄付のお金だ。
宇榮原に給料として寄付金を返そうと思ったのだ。
給料なのだから、断られる理由もないだろう。
正社員を告げられた時の宇榮原はガッツポーズを天高く掲げるほどの歓喜振りで、だから一言、ポロっと言ってしまった。
『母を優典さんに逢わせて正解だったなー』
と。
宇榮原はしまった!という表情を浮かべたが、優典は気にすることもなく、良かったね!就職先を探さなくて、
と返していたが、偶然その一言を聞いてしまった弓木はすべて悟ってしまった。
自分の母親がどんな性格で優典に逢わせたら、どんな行動に出るのか、そしてその行動に優典がどう返すのか。
それがわかった上で宇榮原は優典と自分の母親を逢わせたのだ。
つまりは宇榮原がすべて謀ったのだ。
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