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狸寝入り
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って、俺はそのまま寝れるほど、図太くない
あのあと、ユキは躊躇いがちに布団に入り、そっと俺を抱きしめた
そんな中、焦りながらもゆっくりと深呼吸をし、ばれないように自分自身の昂りおさめる俺
無言ではありながら、温かい空気が漂い、俺も落ち着きを取り戻しつつ、寝る体勢に入った
長い時間が経って、ユキも寝たんじゃないかと思った頃
「ねぇ、涼ちゃん、寝た?」
寝てない。寝れない。
「寝た・・・よね・・・?」
寝てない。知らない。
もう、ほっといて
俺がおかしかったから
寝たふりをしながら、頭の中でグルグルと迷走してたら
なんとなく、ユキが動いた気がした
ユキの動きを、目をつぶったまま、他の感覚をフルに使って把握する
感覚でしかないから、わからないが、上から覆われているような雰囲気を感じる
すると、いきなり唇に温かい感触が走った
っ、
あぶねぇ、目開けそうだった
「・・・好き」
何度も聞いた、その言葉
しかし、掠れて、絞り出したようなその声は、涼の心へ、何よりも深く突き刺さった
そしてもう一度、背中が温もりに包まれる
暗くてよかった
顔が赤くなってんの、ばれずにすむ・・・
・・・あとは・・・
・・・どうか、俺の胸の鼓動が、ユキにばれませんように。
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