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それから、病室に沈黙が流れた。
どうしよう…気まずい
「えっと…その……あの」
とにかくこの沈黙を消すために必死に話題を考える
「ふふっ」
「…ぇ」
笑った、あって初めて笑顔をみた。
「あ、ごめんね、あまりにもわかりやすくって」
そう言って、赤茶髮の男の人が僕の隣に置いてあった椅子に座った
「記憶がないと知った時はびっくりしたけど、徐々に回復できるよう頑張っていこうね」
この人、すごく優しく笑うんだ…
さっきまで遠くにいたからよく見てなかったけど。
王子様みたいな人だな、
髪の毛の色は少し派手だけど、
目鼻立ちは綺麗だし、こんな笑顔を向けられたら女の子はノックアウトだね、
「自己紹介してなかったね、俺の名前は白井 葵
君と同じ高3だよ」
……!?同い年!?
すごく大人っぽい、背が高いからかな
「いま、高3なのって思ったでしょ」
「ふぇぁ!?」
「顔に出すぎ、ほんとかわいいね」
可愛い!?どこをどう見たらそうなるの…
「そして、君の名前は、
中条 倖 (なかじょう こう)
君にとてもお似合いな綺麗な名前だよ」
「中条…倖……。って!綺麗ってなに!?」
「そのまんまの意味だよ?」
僕の頬を葵くんが優しく撫でてくれた
「これから、今週まで毎日来るから帰る準備しようね、」
「…うん、ありがとう」
「いいえ、いい子だね、」
「……………」
なんか恥ずかしいな、
こんなキラキラ王子様に介抱してもらってたなんて、
でも、1つ気になった点があったんだよね…
「葵くん…」
「ん?どうしたの?」
「僕の両親は?」
もし、我が息子が入院となったら、両親は心配で見に来るんじゃないのかな…
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