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どうして
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「あ、嶺くん、待って!お金っ…!」
「ええって!晩御飯ごちそうになるねんから、しょうが代ぐらい俺が出すって!」
「え!でも!」
煌貴の制止もきかずに嶺は家を飛び出していった。
「…煌貴くん、どうして毎朝、玄関の前で待ってるの?」
大和は何の前触れもなく、単刀直入に思っている疑問をぶつけた。
「え…?」
大和の突然の言葉に煌貴は驚く。
「僕と鬼ごっこしたいの?」
「え?…鬼ごっこ…?俺は大和くんと鬼ごっこしたくて朝、待っているわけではないですっ!…!」
「じゃあ、どうして…?」
大和くんは首を傾げる。
「う…。それは…、」
「それは?」
しどろもどろの煌貴を大和は淡々と問い詰めていく。
「朝、大和くんに逢えたら、今日一日頑を張ろうと思えるからです…」
「どうして朝、僕に逢えたら頑張ろうと思うの?」
「それは…」
「それは?」
煌貴は小さく息を吐いて、覚悟を決めたように真っ直ぐ大和を見つめる。
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