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84話
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ップっと誠の耳元で音が鳴る
噛まれた
白銀ノ神夜はジュプッと血を飲む
ーじゅる…チュプ…
ピチャ、ジュルル…ー
「んぅッッッ…!は、、、ンンンっ、、、、」
ビクンッッと体を跳ねさす
ぎゅっと緑鬼の服をつかむ
声を殺していた
「これ、誠
声を出せ
出さねば出るものも出ない」
耳元から顔を離れさせ誠を見る
白銀ノ神夜の口の周りには
赤い血ではなく赤より少し黒い血が付いていた
多分碌華の術のせいだろう
「や、、、は、、ず、、か、、///」
片手で口を塞ごうとする
それを白銀ノ神夜が塞ぐ
「ダメだ、声を出せ
これは治療だ」
じっと真剣な瞳を向けられ
ん、、と声を出す
「…出すぞ」
「はーい、氷琥君は聞いちゃダメデース笑笑
てか、氷琥のは俺が治そうかな?
ちょっと眠ってくれよな?氷琥…」
紫織はそう言って氷琥の耳を抑え
首元の宝石にキスを落とした
その時、頭の痛さが和らぎ
唐突の眠気に襲われた
「、、ま、、こ、、と、、」
最後までいうまでには眠っていた氷琥
それを確認すると白銀ノ神夜は
誠の耳元にまた噛みつき片方の瞳が光る
先程より強く吸いながら何かを入れていた
「…!!!!あっっ…や、あ、あぁっっん!!!
や、、や、、あ、、、ぅ、、///ん、んぁ…!
は、、ぁ、、、や、、、んぅ…////
ふ、あ…」
誠が声を出す
巫琥は釘付けになる
碌華に結界の鎖をかけると
三鬼がその鎖の場所にやって来たので
誠のところに駆け寄る
「…誠…
安心しろ
な?」
「あっ…み、、みこぉ…///」
んっと声を漏らす
緑鬼が
「…優しい光…」
誠から優しい光が漏れ出していた
赤色の、暖かい優しい光が
白銀ノ神夜な口を離した
「ふぅ、、、この光さえ出ればもう安心だな」
それを聞くと巫琥はいそいで誠の耳裏を見る
確かに耳にあった術が消えていた
「すげぇ…」
「俺の血を持ってすればこんなもん軽いさ…
紫織、お前はどうだ?」
紫織は氷琥の宝石をチャラチャラさせながら
あ、おう終わったぞー!という
その横に座る海璃はほっとしていた
「…氷琥…」
すぅすぅと寝息を立てながら眠る氷琥
巫琥もその顔を見てほっとする
「…んじゃ、…そろそろ。」
巫琥はくるっと向く
三鬼がもっと厳重に縛る鎖に繋がれた碌華を
碌華はやっと呼吸が整い始めたらしく
「な、、ぜっだ…!!!!
俺の…術が…!!!!」
ギリィと歯ぎしりをする
「そりゃぁ、経験の差だな
俺はこの8年間死ぬ気で術、契約、力を欲し
すべて手に入れた今のところはな
そんな俺にお前が叶うわけがない
まぁ、今回のこの術は本当に焦った…
白銀がほんとこんな術覚えてるって言ってなかったら…」
巫琥はいう
碌華は
「お前は…人に助けられている人間だろ!
いや、、、お前はもう人間を捨てたやつだ…
化け物だ…
お前は化け物にすぎない!
俺はまだ化け物にはならない!
人間を捨てたくないからな!!!!
お前みたいな…そんな薄汚れた化け(殴」
ゴキっと不穏な大きな音が響いた
殴ったのは三鬼のうち一鬼
「ねぇ、」
橙色が目立ち小さな角が特徴な
「お前、誰にそれ言ってるわけー?
まさか…」
ガッと胸ぐらを掴み
眼の前に爪を出す
「巫琥ちゃんのことを言ってるわけじゃあ…
ないよね?」
橙鬼が言う
「…」
碌華は無言だった
「え、ちょ、
どうなのー?
聞いてるのはこっちなんだからね?
さっさと喋ってっっよっっっっっっっ!!!!!」
ボキッと両足を変な方向へ折る音がした
ペキンという音も聞こえ聞こえたくない音まで聞こえた
「…ッッッッッァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙ァ゙!」
橙鬼は冷たい目線で見下ろしていた
汚いものを蔑んでいるかのような瞳を向けて
「なんだ、声…
出せるじゃん♪♪
声出せなくなったかと思ってた♡
やりすぎたかな?
けど、巫琥ちゃんの悪口言うし、
ましてや巫琥ちゃんの大事な人達に傷つけた
僕の嫌いな人間なんだし…
ま、生きてるからいいよね♡
命あるだけマシだと思いなよ?」
あはっと言いそうな感じで言っているものの
目は全然笑っていなかった
静かな殺気に背筋を伸ばす緑鬼
ーこれはまずいー
鬼だからわかる直観的な感覚が
今まさに頭の中で今にも周りに聞こえそうなくらいの
大音量の警報を鳴らしている
そう、見た目はあの三鬼で1番小さくて可愛らしいが
いつも明るく話しかけてくれるが
ああ見えて稀少鬼の一族だ
強くないはずがない
それを今目の前で痛感させられた
緑鬼であった
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