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問いかけてきた会長は俺の頬に優しく触れてきた。
「い、いや…あの」
その手に驚いて、会長を見るけどなんだか恥ずかしくてすぐに目を逸らした。
それでも会長の手は離れることはなく、俺の頬を撫で、そして親指で唇に触れた。
「会長…?」
「昨日、キスはされたの?」
「っ……」
会長の言葉に目を開き、思わず会長の顔を見た。
あ…
こんな反応したら肯定してるみたいじゃん…
パッと顔を逸らすと、会長の手はあっさりと離された。
取り繕うみたいに慌てて俺は口を開いた。
「さ、された…けど、柊に…」
途中まで言って口をつぐむ。
アレを別に会長に話す必要はないと思ったから。
でも、会長は俺を逃してはくれない。
「柊って…昨日、君の所へ駆けつけてくれた子だね。何かしてもらったの?……もしかしてキス?」
嘘をつくのが下手な俺は、びくりと肩が揺れた。
そもそも、なんて勘が良いんだこの人は。
「二人は恋人同士なの?」
「へ?…違います」
「それなのにキスしたんだ?」
「っ…だって…気持ち悪くて…」
俯いていたら顎を掴まれ、そっと顔を上げさせられた。
「気持ち悪いのが消せれば、相手は誰でもいいの?」
「そ…れは…んっ!?」
言葉を濁すと同時に唇に暖かいものが触れていた。
会長の顔の近さに、すぐにキスだと分かった。そして少し開いていた隙間から口内へ舌が入ってきた。
舌が絡めとられる。
不思議と嫌だとは思わない。
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