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自覚症状
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あれから、散々変な行動を取ってしまって結局裕太に送ってもらうことになった。
それでも、裕太は無理に聞こうとしない。
そういうとこほんとにイケメンだ。
なんで、女はこんないい男ほっとくんだ。
「まーこーと!ちょっとは平気んなったか?」
覗き込まれて、少し笑う。
裕太は優しい。
「うん、わりぃな。なんか、」
「あーあー、全然平気だから。お前は気にしなくていーの。っていうか、なんか言いたいことあったら、いつでも電話しろよ?」
ん、と頷くと、裕太に頭を撫でられた。
いつもと違うその感覚に目頭が熱くなったけど、なんとか耐えた。
「裕太、ありがと。また月曜な!」
顔を上げて、口角をあげると、裕太も笑い返してくれた。
「おーう、いっぱい寝ろよ!」
やっぱり、裕太にはバレバレらしく。ちゃっかり釘を刺された。
裕太が見えなくなるまで、手を振って、家の中に入る。
おかえり、という母さんの言葉に小さく返事をし、自分の部屋の扉を急いで開ける。
閉じた瞬間、それはもう、頬を伝っていた。
「…あー、俺、なんで泣いてんだ」
呟くと、他人事のように感じられた。
…なんでだろうな。
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