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直接対決…?
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今カノVS片思い幼馴染(男)
うわ、確実に俺負けるね、っていうかもう叶とひろが付き合ってる時点で勝ち目はないけどさ…いや、付き合ってなくても…ってなにこのネガティブ思考。やめよう。
あれから、俺たちはなんとなくひと気のない場所を求めて理科室へとやってきた。
薄暗い廊下は校舎のはじにあることも重なって授業以外では人は来ない。
特に今はLHRなので、誰も来ないに等しいはず。
「えーと、俺の記憶違いでなければ、話すのは…初めましてだよな、叶…さん」
いつも心の中では叶と呼んでいたのでなんとなくさんを付けるのが遅れた。…恥ずかしい。
「うん、多分初めまして。自己紹介…する?」
にこりと笑った顔は、非の打ち所がないくらい整っていて、ひろの隣がよく似合い…ってだから俺はどうして。
「いや、叶さんのことは知ってるし、大丈夫」
…大丈夫なんだけど…どうして急にこんな状況になったのか。
「会いに来たのはね、なんとなく高崎くんも察してくれてるとは思うんだけど…ひろくんのことなの」
ひろくん。
ピンクに色付いた唇から発せられるその言葉はなんの違和感もなく、叶に似合っていて、俺は心臓がバクバクと鳴るのを止められなかった。
うるさい。
叶の口から発せられるその言葉が。
俺の心臓の音が。
………うるさい。
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