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ごもっともで【tngr】
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※グルッペン視点
朝起きたら、喉が痛かった。しかも、なんだかボーっとする。
(これは……まあ、大丈夫やろ。)
今日は、大事な会議と書類の締め切りとあとは…。とりあえず忙しい日だ。これくらいで寝込むわけにはいかない。
フラフラとする体を起こして、支度を始めた。
「…グルちゃん、大丈夫か?顔色悪いで?」
隣で大先生が、顔を覗き込んでくる。さっきまで煙草を吸ってたのか、ふわりと匂った。
「あ〜…大丈夫だ…。」
「ホントか?なんか今にも倒れそうなんやけど…。ちょっと失礼するで。」
大先生の手が、額に当てられる。これは冷たくて気持ちいい。こいつ、冷え性持ちだったのか。
「あっつ!!?熱高すぎ!」
キーンっと頭に大先生の声が響く。途端に頭がクラクラしてきて、視界が暗くなってきた。
(うえっ…気持ち悪い…。)
「あ、……!」
意識が途切れるとき、大先生が誰かと話しているのが聞こえた。
目を覚ますと、自室のベッドの上だった。隣から痛いくらいの視線を感じる。そっと見ると案の定、恋人兼書記官がソ連の真冬並みの冷たい視線を向けていた。
「お目覚めか?」
「お陰様で…。」
「そうか。じゃ、説教を始めてもええか?」
出来れば、「いいえ」と答えたかったが肯定しか受け付けられないようだ。
「はい…。」
そう答えると、やれやれと言わんばかりに溜息をつかれた。
「あのな?体調悪かったら、正直に言えって俺何回言った?倒れたのこれで何回目や?あと、この説教も何回目?」
長々と続く説教に何も言い返せない。どうしたら止まるだろうか。ここでふと、前に大先生が言ってたことを思い出した。
『グルちゃんもたまにはトン氏にかわええ事言ってみたらええんちゃう?絶対効くで。』
今、このタイミングで使ったら効くのでは。かわええ事がどんなんか知らんけど。でも、とりあえず早速やってみることにする。
「だって…、心配かけたくないと思ってん。」
どうだろう。我ながら上手くいったのではないか?
自画自賛していたとき、更に低くなった声でトントンは言った。
「あ"?今までさんっざん戦争やらなんやらで、総統のくせに最前線かけまくって心配かけてきた阿呆が今更何言っとんの?」
あ、これは地雷を踏んだなっと思った。
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このあと、説教は二時間程続いたらしい。
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