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甘くしたい①
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(キヨフジ付き合ってます)
「ごめん、キヨ」
あぁ…まただ。
もう何度この言葉を聞いただろうか。
俺がこいつに触れる度、こいつは俺から逃げていく。
「この後、ちょっと用事があって…」
嘘だ。こいつは気付いていないだろうけど、こいつの嘘は分かりやすい。
目が泳ぎまくるし、何だかそわそわしている。
「あー、うん…またな」
「ごめんね」
申し訳なさそうな顔をして、俺の部屋から出ていくあいつ。
俺は、はぁ…と重いため息をつき、ベッドに寝転がる。
フジが俺を避けている。
ただ、実況を撮っているときや、雑談をしているときを除いて。
…俺が、恋人達がするようなことをしようとしたときフジは焦って俺から離れていく。
つまり、フジと恋仲になってから一度もフジとイチャイチャした事がないのだ。
これは由々しき事態である。
付き合う前と何も変わらないじゃないか。
寧ろ、付き合う前はふざけて手を繋いでみたりしてたのに、今はそれもない。
正直キツイ。
健全な男子なんだ。やっとのことで付き合えることになった好きなやつと、二人っきりでいて何もせずにいるだなんて、はっきり言って無理に等しい。
どうにかして甘い空気を出そうとしても、フジが色々言い訳をして帰ってしまったり、不自然に話題を逸らされたり、失敗に終わっている。
…付き合ってもう二ヶ月だぞ!?!?
この年で付き合ってるんだから、普通ならキスもその先も済ませてて可笑しくない。
てかまだ手も繋いでないし。
フジが帰ったあとの俺はとてつもなく暗い。
こうもあからさまに避けられるとフジの気持ちを疑ってしまう。
俺とはそういうことをしたくないんじゃねーかって。
好きだと思っているのは俺だけなんじゃねーのかって、どうしても考えてしまうんだ。
もう、ほんとにそろそろ俺も本気を出さなければいけない。
このままでは前に進めないし、フジとそーいうことしたいし。
都合のいいことに、明日も俺の家で二人実況を撮る予定だ。
明日、実況を撮ったら、フジに多少強引でも迫ってみようと思う。
勿論、嫌われない程度には抑えるが。
明日こそは、と決意し、フジとしてみたい事を色々想像しながら、明日になるのを待つことにした。
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