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日常
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目覚ましに兄にキスされていた。
煌びやかな尊顔を、日に一番に見るのも慣れないのに厳しさが増した。
「んぅ……ふにゃ」
目を開けて少し経つと舌を離してくれる。
「おはよう、リア」
神々しい笑顔に朝から大ダメージをくらう。身体を起こし、最近お決まりなったセリフを言う。
「兄様、普通に起こして下さい」
「リアは嫌じゃないと言った」
グフッと胸を押さえる。言質を盾に隙をつかれてはキスされるようになってしまった。
腰が砕けて立てなくなるまでキスされた時はさすがに泣いた。兄は全く反省してませんけど!
「ううっ、でも、兄様」
「リアが嫌がる事はしない。嫌か?」
考えるより先に口が開いた。
「嫌じゃないです」
馬鹿―――!! と心の中で自分で自分を罵り頭を抱えた。
頭上から笑いを堪える兄の声がする。
弟の性格を知っていてカラかって遊んでいる。溢れそうな涙をこらえ、真っ赤になっているだろう顔を上げた。
「おはようございます兄様」
兄が部屋から出て行くのを見送ってようやく肩の力が抜けた。
「兄弟でキスっていいのかな」
疑問の答えが出ることはなかった。
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