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好きだと言われてから小さい時のように顔が真っ赤になってしまうようになった。
兄は勿論ものすごく喜んでいる。
「リア」
対面で兄の膝に座って耳や首筋をわざと触られている。くすぐったい以上に恥ずかしい。
「愛してる、リア」
途端に全身を赤く染め、プルプルと震えた。涙目で兄の顔を見上げる。
こうなると分かっていてわざと言ってくる。最近、反抗期で兄の意地悪につい睨んでしまう。
「可愛い」
涙目でプルプルしながら睨んでもそうなりますよね!
「兄様は反抗期ありましたか?」
皇族で反抗期ってどうなのって思うけど、我儘くらいは言うよね。
「反抗? 三歳頃から帝王学を受けていたが反抗はしなかった」
「我儘とか言わなかったのですか」
兄様が首を僅に傾げて過去を思いだしている。
「特に不満も不自由もなかった。まず皇族とは何かを教えられ、いずれは皇帝になると言われた。我儘か、思い付きもしなかった」
出会った時には兄はもう子供らしくない子供だった。へにょと眉が下げる。
「我儘を言ったらリアは叶えてくれる?」
兄の笑顔に危機察知センサーが働いたが遅かった。何があったかは闇に葬った。
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