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魚も幽霊もこれも
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「ふにゃぁぁ――」
つい悲鳴をあげてしまった。
「リア!!!」
湯あみしていた兄が慌てて出て来た。
ベッドの上で頭を抱えて涙目でプルプルしている情けない弟に駆け寄って来てくれた。
「リア?」
心配そうにしている兄にすがりつく。
腰に手を回し、隙間なんてつくらないくらいギューと張り付く。
「ににに・にぃさまぁ、ネズミぃぃ」
たまに出る。
「あぁ」
呆れたような声。でもそれ所ではない。
この世界の生き物はみんな怖い。前世のネズミと比べてしまうせいで怖さが倍増する。
「ちょっと離れて、リア」
「無理です」
キッパリと断ると、兄からため息がもれた。無理なものは無理。
やれやれといった感じで持ち上げられ、あぐらを組んだ足に下ろされた。
横向きで顔は兄の胸に埋める。ネズミがどっかいくまで張り付かせて下さい!
「リアは虫も苦手そう」
「小さければ……平気かもしれません」
ネズミはうさぎくらい大きい。
「…………部屋に入れないから大丈夫」
間があるって事は、そういう事ですね。シクシク泣いて、落ち着いたら兄が裸なのに気付いて違う悲鳴をあげた。
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