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『妹弟たち』
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「フォードお兄様」
金髪・茶目・薄紅のドレスの気品ある美人がフォードに声を掛けた。
他にも二人、茶髪・翠瞳と桃髪・紫瞳の美少女が一緒だった。
「アリア、サーラ、ルル」
年上順に妹たちの名前を呼ぶ。
「フォードお兄様ルークお兄様の様子がおかしいんですの!」
一番下の妹ルルが桃髪を揺らし詰めよって来た。
「ルークが?」
三番目の弟ルークは使用人にも優しい穏やで賢い大人しい性格。
「そうなのです。何度もため息をついて、悩み事があるのかきいたのですが、曖昧に笑うだけで……」
綺麗な長い金の髪を一つに結っている一番上の妹アリアが、頬に手をあて困ったように首を傾げた。
「あれは絶対に恋煩いですわ!!」
皇女らしからぬ鼻息を荒くした真ん中の妹サーラが翠瞳を輝かせる。
「恋煩い……誰に」
兄妹弟、誰にも婚約者はいない。選定は密かにされているが本人の気持ちを第一にと考えられている。
もし弟ルークに想い人ができたなら婚約を検討されるだろう。
「ナーラ大国の第一王女ミーナ様です!」
大国の息女ミーナ王女。確か13歳。語学留学に来ていて何度か夜会で見た事を思い出す。
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