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もうすぐホームルームが始まる
廣川くんは気にしていないように見えたけど、内心では僕を軽視していると思う。
凛にも、実は変なやつだと思われているんじゃないだろうか…
凛が廣川くんの名前を知っていたなんて。
悔しい…というか、廣川くんに申し訳ないし、これからもきっとこういうことが起こるかもしれない
考えてみると、僕は彼の中学校も知らないし、ご両親のことも知らない。
凛はもう知っていたり、するかもしれない…
廣川くんを知りたい
ハッキリとそう思う。
でも、なんて言えばいいんだろう。
『あなたを知りたいです』?
…まず、廣川くんとちゃんと話せるかな…
「…ねえ、早く出てきてくれない?ホームルーム始まるんだけど。」
ひ、ひ…廣川くん…!?
驚いて急に振り返ったから、便器に膝を強打してしまった…
っていうか、いつからそこに…?
凛はいなさそうだし…
これ以上迷惑かけられないと思って、恐る恐る扉を開けると、その隙間から腕をグイっと引っ張られた
「わっ、!」
「教室戻るよ…って、君、何泣いてんの」
「え…」
頬を触ると、水滴が指に付いて、泣いていたこと初めて気が付いた
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